天童木工 低座イス

こんにちは。江別店スタッフの大賀です。

昨日、今日ととても暑くて夏が戻ってきたかのようですね。
久しぶりに寝苦しい夜を過ごしました。
明日も暑い1日になるようなので熱中症に気を付けてたくさん水分をとりましょう。

今、特別限定モデルとして販売されている初期の仕様を再現した天童木工低座イスをご紹介いたします。
正座で過ごす生活の中にもテレビを見るときくらいはゆったり座りたい。そんな要望を叶えて、初めて「低座イス」という名称がつけられた長大作氏デザインのロングセラー作品で1964年にグッドデザイン賞を受賞しています。
長大作氏は満州生まれで東京美術学校(現・東京美術大学)卒を卒業して、板倉準三建築研究所に入所し、数々の建築・家具デザインを手掛けています。
1972年には長大作建築設計室を開設し、住宅建築をメインに過去に手掛けた家具のリデザインに注力した日本のデザイン界には欠かせない人物です。

天童木工は2020年で創立80周年になる山形の家具工房です。
これを記念して発表から60周年を迎えた「低座イス」の特別モデルを2020年7月1日~2020年12月25日の期間限定で販売しています。
定番商品の低座イスはナラで作られていますが、特別モデルはクルミとチークの2種類の材からお選びいただけます。

低座イス 60周年記念モデル ¥88,000(+tax)~
(材はチークかクルミで張地のグレードによって価格が変わります)
写真のモデルは江別店に展示中のチーク材、張地NC・BO117ワインレッドの仕様です。

チーク材仕様の低座イスは発表から数年後の60年代半ばに発表され、その後80年代終わりまで販売されていましたが材料費と市場価格のバランスから惜しくも廃番になってしまいました。
チークは淡い黄褐色から金褐色、濃暗褐色にいたる縞のグラデーションが美しいのが特徴です。

クルミ材仕様の低座イスは1960年ミラノトリエンナーレに出店した当時に仕様していたクルミ(ジャパニーズウォールナット)を採用しています。
生育環境によって濃い灰褐色や明るい茶褐色、縞や曲線などその個性が大胆に表れるクルミの豊かな特徴を生かしています。
クルミの低座イスは円山店に展示していますので是非ご覧いただければと思います。

チークの特徴の美しい縞がでていてクラシカルな印象ですね。

低座イス ¥74,000(+tax)~
(張地のグレードによって価格が変わります)
こちらは現在定番で販売されているナラ材仕様の商品になります。
材が変わるだけで大分印象が変わりますね!優しい色でナチュラルな雰囲気です。

椅子の脚の形が変わっているな、と思った方もいらっしゃると思います。
低座イスとは和室、つまり畳で過ごすことが多い日本人のために作られた椅子です。
脚の形は畳や絨毯を傷めないように程よく幅を持たせたソリの形になっているのです。

座面の高さは29cmなので足を投げ出した姿で座れて、座面が広いのであぐらをかくこともできます。
無理なく立ち上がることができるのでご年配の方にも優しい設計にとなっております。
背面の厚みのあるクッションが身体を受け止め、腰にかかる負担が少なくなるよう設計されています。
この背もたれの形は長大作氏が柿を縦に切ったとき、その切り口の美しさに魅かれてデザインに取り入れたそうです。

私が気に入った所はとにかく座り心地です。
座面も背面もしっかりクッションは入っており、足をのばして座るととてもリラックスできます。
和室、洋室のどちらに置いても使用できる万能なところもとても良いです。
床にに座るのが好きな私にとてもぴったりな椅子で絶対に購入したい!と思っているのですが、チークかクルミどちらにするか真剣に悩んでいます・・・

日本名作チェア「低座イス」の初期モデルの限定発売・・・とても熱いですよね!!
長年愛されるのには訳があるのです。
これを機に名作チェアをお家にお迎えしてみてはいかがでしょうか。
円山店のクルミ材仕様、江別店のチーク材仕様、是非見にいらしてください。

次回のスタッフブログもお楽しみに!